日々常々

ふつうのプログラマがあたりまえにしたいこと。

勉強会で発表しよう

勉強会にいこうを書いてから、もう一年半。
話すのは得意じゃないのですが、最初のハードルを何とかすることは出来るんじゃないかなと、そんなことをつらつらと書いてみます。

スライド

話すハードルを下げてみる - DevLOVE関西2012Drive の懇親会LTネタでもありました。


ごちゅうい

  • この内容は既にスピーカー経験の有る方には役に立ちません。
  • 目的はただ一点「発表に二の足を踏んでる人の後押し」です。
  • それ以外の読まれ方をすると困ります。*1
  • そちらへの防御は致しておりません。
  • 私を虐めたければそこから突っ込めばいいと思います。
  • ガチで凹むのでやめてください。

ネタがない

当日までに何とかすればいいです。そんな「なんか話しません?」と聞かれて即座に「じゃーアレのこと話します」なんて言える人だったら、最初から「アレのこと話してくれません?」と言われるんです。誘った側は別に特定のネタの話をして欲しいのではなく*2、もっと単純な「あなたの話を聞いてみたい」とかそんなノリなことが多いです。
なので「わかりました、やってみます!」と答えてしまいましょう。宣言ファーストです。あと正直な話、ネタが無いことなんて言い訳になりません。無いわけ無いんですよ。

みんな知ってることしか話せない

「こんなこともうみんな知ってるし……」なんてのもよく聞くパターンです。断言しますが全員知っていることなんて無い。100人いて100人とも知っていることなんて無いんですよ。さらに言えば、相手が知っていることであっても、それに対する別の見え方を伝えることは出来ます。それって実は「知らないこと」なんです。あなたの頭の中なんて誰も覗けないんです。

やったことない

初回かどうかって別に気にしないでもいいんです。いや「初めての発表はあの勉強会で……」とか心に決めてるならそれでいいですが、そうでないならやってみればいいです。
「初めての自分がそんな場で話していいんだろうか……」とか思ったりするかもしれません。半ば開き直りですが、誘った以上は、誘った側の責任です。自分は話したい、相手は話して欲しい。利害も一致してます。甘えるべきところは甘えてしまっていいと思うんです。初めてってことは伝えた方が何かとスムーズにはなると思いますが。

人前で話すのが苦手

前に出たら何とかなるものだったりします。開き直れるし、諦めもつきます。
「そんな風に見えない」とか言われるんですが、私はとても人と話すのが苦手です。今でも苦手です。前に立つと物凄く緊張して、心臓がきゅーっとなって、あたふたしながらやってます。最近はあたふたしてる自分を見ながら「いつも通りだなー」と思うようになってますが、正直はじめの頃は前なんて見てませんでした。見たら死ぬ気がしてました。前に立ちながら「どうしてこんな場に立ってるんだろう……」とかたまに思うことも有ります。でも「苦手」程度なら、意外と何とかなります。無理なのは仕方ない。

凄い話とか出来ない

よくある誤解です。別に凄い話、ありがたい話を聞きたいわけじゃないんです。そういうのはなんか凄い人に任せておけばいいですし、ちょっと表現はアレですが、そんなこと期待されてないんです。
ややもすれば絵空事に感じてしまうエライヒトの話よりも、もっと身近な話が聞きたかったりして、だからこそ自分の所に話が来た、そう思うのがいいです。自分にはハードルが高いと思うかもしれませんが、そのハードルは自分に対して用意されたものではないかもしれません。あなたの跳ぶべきハードルはそれじゃないんです。

既出ネタしかない

これもよくある誤解です。いいんですよ、同じ話でも。なぜなら、参加者のうち何人かはその話を聞いたことが無いはずです。他の人が別の日に他の場所で話してた内容、たとえそれがUstされてたとしても見てるとは限りません。私の感覚では、思った以上に見られてません。
なので丸かぶりでも全く問題ないんです。「みんな知ってることしか……」と同じです。当日被ったことに気づくこともありますが、それで全然ダメだった、なんてのは無いです。むしろオイシイです(コラ
ここまで読んだ人のなかには気づいているかもしれませんが、このエントリ自体も既出ネタと言えなくも有りません。

他にも色々有ると思いますし、人と話すたびに話題になることでもあります。実際スピーカーをお願いしてこういう返答を頂いたこともありますが、その時もなんか適当なことを言ったと思います。本当に既出ネタかどうかなんてどうでもいい話ですから。
何かを言葉で表現すると、それの一面しか見せることが出来ません。自分の言葉で表現する、つまり自分の立ち位置からの見え方を伝えればいいんです。そうすることで対象の本質を浮かび上がらせることになります。私はこんな多角的な表現が好きなので、そう言う話を聞きたかったりします。むしろ既出ネタこそ話して欲しいこともあるかもしれません。

何を聞きたいかわからない

「話せと言われても、何聞きたいかわからないし……」てのもよく聞きます。なんでもいいんです、なんでも。自分が普段やっていること、当たり前なことの方がいい。変に飾ったりしても借りてきた言葉になりますし、そんな表面的で実践を伴っていない話って、なんか小綺麗で響かないんです。てかそんなのは本読めば済む話なので、そうではなく。自分が「当たり前」と思っているものほど良いと思うんです。

まとめ

発表のハードルなんて低いもので、越えたらそのハードルがあったことを忘れる程度のものです。
勉強会はコミュニティ、仲間内だと捉えていいと思います。そこで大事なのは「やりたいか、やりたくないか」のみだと思うんです。
「上手くできるか」なんてのはもっと余裕が出てから考えましょう。話すことのハードルなんてとっとと越えて、それから次を見ましょう。遠くを見たい時に目の前に障害物があるなら、その向こう側に行く。普通なことです。
そして、初発表で死んだ人は見たこと無いです。知ったかぶって嘘八百を自信満々に言っちゃったりしたら、なんか飛んできたりメッタ刺しにされたりする気はしますが、発表に不安を感じるような人がそんなことをするとも思えません。なので死ぬわけじゃないし、と気軽にやればいいと思うんです。


まず一歩、踏み出しましょう。きっと楽しいですよ。

*1:例えば「発表が目的になってないか」とか。それはそれ。分割統治重要ですよ。

*2:ある程度のテーマは有るでしょうが