日々常々

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「良い椅子を買え」と私の選択

テスト駆動開発入門に「安い机に良い椅子」と言うパターンがあるので引用します。

背中が痛ければ、良いコードは書けない。だが、えてして組織というものは、チームに10万ドルかけても椅子には1万ドルもかけないものだ。私は安い折りたたみ机にコンピュータを置いているが、椅子は調べた限りで最高の椅子を使っている。

テスト駆動開発

テスト駆動開発

  • 作者:Kent Beck
  • 発売日: 2017/10/14
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

「良い椅子を買え」はTwitterでも最近のリモートワークの文脈でよく目にするようになりました。まあ「オフィスはいい椅子使っているから……」と言うのもセットなことも多いので、先に挙げた話はこの十数年で改善された組織も少なくないんだろうとは思います。リモートワークを緊急事態で実現できる程度の会社って前提があるので必然かもしれませんが。

私自身、数年前まで現場常駐の仕事が多く、もちろん現場で用意された椅子に座っていました。多重請負の下っ端なのでオフィス用品に口出しはできるわけもなく、当然のように多くの現場ではステレオタイプな事務机と椅子。ひどいところではパイプ椅子なこともありました。とは言え「良い椅子」を用意してくれた会社もあったので、椅子の違いの効果はそれなりにわかっているつもりです。

ですが、私の開発環境、椅子そのものはたいして良いものは使っていません。たしかヨドバシカメラかどっかで買った、5,000円程度のもの。先に使っていた「良い椅子」と比べると、費用は1/10-40くらいになるでしょうか(幅広すぎ)。でもまーこれで良いかなって感じで10年くらい使ってたりします。思い返せば安物の割に壊れたりしないの凄い。とは言えそれだけで使っているわけでもなく。

例えばこういうのを椅子の上に置いたり。

他にこういうクッションを置いたり(夏とかは涼しくて良いです。これからの季節おすすめ。)。

あとは普通のクッションとかドーナツクッションとか。気分で使い分けています。

良い椅子なら単品で完結するのかもしれませんが、個人的にはこれがあっています。 というのも、私は油断するとサブマリンスタイルになっちゃうんですよね……

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元ネタのツイート

いくら良い椅子を使ってもサブマリンスタイルになると意味はなく。多分腰にも悪い。何より目に悪い。見上げるのでドライアイになる。 Style Athleteはプラスチックで固定されているので、そもそもサブマリンになりようがない。あと姿勢も良くなる気がします。気がするだけなので、未使用時の姿勢が全然良くならないのはお察しですが。

ということで、個人的にはそこまで高価な椅子にこだわる必要はないんじゃないかなって。

高価な椅子はもちろん良いものです。ですけどそれだけが「良い椅子」ではないです。

最初に引用したケントベックの「安い折りたたみ机」は、安いことが重要なのではありません。 机には広さが必要であり、安い机は増やしやすいのでスペースが広げやすいということです。言及されていませんが、移動しやすさや畳めることも重要なのかもしれません。 「良い机」は広くかつ広げやすいこと。そのために安い必要があるんだと思っています。決して「机をケチれ」という意味ではない。はず。

一方、パイプ椅子は流石に酷すぎるし、そこそこの椅子もあまり背中を痛めないという意味ではよろしいとは言えない。 「背中を痛めない」(個人的には背中より腰が気になりますが)を満たすことが「良い」であれば、選択肢は「高価」だけではないと思っています。

ということで、私は椅子に関してはそこそこのものを組み合わせることにしています。来年くらいに言うこと変わっているかもしれないけれど、参考になれば。