日々常々

ふつうのプログラマがあたりまえにしたいこと。

消去法で現状維持になる

定額給付金に関して、選挙対策のバラマキだから駄目だと、盲目的に報道を信じる意見を散見しますが、これほど期待される効果が認知されず批判の的になっているものを断行する理由が選挙対策とは考え難くは無いでしょうか。選挙対策ならば、民意とやらを受けて削除した民主案のように施策しないほうが世間受けは良かったかも知れません。それでも行ったのは、景気対策効果に確信が有ったからと考えるのが自然です。穿った見方をすれば、撤回によるダメージを避けた、つまりブレたと言われたく無かったとか、既に準備が終わっていたとか、はたまた施行だけで利益が得られる団体の後押しだとか、下衆な想像が出来る事は確かです。然しながら経済が停滞している現状においても、臨時収入となる定額給付金は消費されやすいお金になります。貯金するならそれでも良いでしょう*1。それでも銀行が使ってくれます。兎も角、高速道路値下げと併せ、滞っている金が動き始める蟻の一穴にはなるでしょう。定額給付金は国民から税金を集め、それを国民に還元するという、ごく普通に行われている政治の極端に判り易い例でしかありません。報道や表面だけを見てバラマキと批判する事は考えが浅いと思います。選挙対策という前提が崩れているにも拘らず、バラマキ論支持が根強い理由が理解できません。
自民党に迎合する積もりは毛頭無いのですが、現状の二大政党に於いては対立側が余りにもお粗末です。掲げられる対案は、政府以上にバラマキの規模が大きく、そしてそれ以上に引っ切り無しに変わっています。ブレる程度ではなく、ひたすら回れ右の繰り返し、一歩も進んでいませんよね*2。口を開けば政権交代、当初は兎も角、現状では何も意見が無い様に映ります。政府案には盲目的に反対し、議会の長期化、施行の遅れを引き起こし、別の議会に於いてそれらの責任追及を行い、徒に時間を浪費していると言う指摘もあり、それに対する否定材料が見当たりません。そもそも対案路線ではなく対立軸路線を執っている時点で、国民の事なんて考えていない事が明確と言う有様です。これでは民主党政権になって仕舞わない様に、と考えざるを得ません。

*1:貯金が可笑しいと言う意見は変わっていません。http://d.hatena.ne.jp/irof/20090401/p2

*2:実行出来ないから進ま無いのは仕方ないのかもしれませんが。