増補改訂版Java言語で学ぶデザインパターン入門

増補改訂版Java言語で学ぶデザインパターン入門

普通にお勧め。Javaでデザインパターンの入門書としてこれ以上の本は無いのではなかろうかと思ったり。ターゲットは、Java初級者から仕事で使っている方まで全体に。Javaの仕事をしているからといって、プロフェッショナルだからといって、理解できていることとイコールでは有りません。デザインパターンと言われてピンと来ないなら読んで置いた方がいいと思います。流石にJavaの文法で詰まる方には薦められませんが。
この本の特徴は、前から順番に読めば理解出来るようになっている所です。前の章で挙げたパターンを次の例で普通に使っているので、段階を踏まないと理解出来ないが、段階を踏めば自然と理解出来ている、そういう本です。勉強はこつこつとしなきゃ意味が有りません。さらっと読んで理解出来るものなんて有りません。理解できたなら、単純に知ってただけです。
デザインパターンが力を発揮するのは大きめのプログラムだと思うので、例のように数ページ程度のプログラムではいまいち理解しづらいかもしれませんが、練習問題のところでそのパターンを使用するようになっていますので、真面目にコード書いて動かしてみたりする方や、頭の中ででも組み立てられる方ならば十分に理解出来るかと思います。逆に読み飛ばしてしまうようだと、「デザインパターンは複雑になるだけ」なんていう駄目な解釈で終わってしまう可能性もあります。読み飛ばし厳禁、要精読。

インタフェースや抽象クラスの存在意義に疑問を持ちながらJavaプログラマを名乗ってるような方々に読ませたいなーと思いました。この本の前半部分だけでも読んでなお同じ疑問を持ち続けるなら、プログラマから足洗ってくれた方が……と、それは私がとやかく言う事じゃない。